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うちはに転生しました。

第17章 波の国の悲しさ。





約一時間後。


「―――うわあ・・・」


そこには、草むらに隠れてある闘いを見守る一人の少女と一匹のオオカミと一羽のフクロウがいた。


『ねえ、ハル』

「ん?」

『なんか・・・すごいね』


そう呟いたネネは、目に焼き付けるようにその様子を見つめていた。


「そうだね・・・」


目の前で繰り広げられる光景に思わず息を呑んだ。


「あ、終わったみたい・・・?」


ヒソヒソと声を潜めて確認すると、スイレンは『うん』と言って頷いた。

しばらくして四人は、おそらくタズナの家に行くのだろう、ゆっくりと歩き出した。


「スイレン、お願い」

『うん』


私がそう言うとスイレンは私の言わんとしていることが分かったのか、四人のあとをつけて行った。




















カカシはタズナに外に出てくることを告げて扉に手をかけた。


「おい、カカシ。どこ行くんだよ」

「ん?ちょーっと外に出るだけ。サスケはここでいい子に―――」

「黙れ」

「・・・ハイハイ。じゃあ、オレは外いるから、寝てる二人をよろしく」


サスケが頷いたのを確認すると、カカシはにっこり笑って家の外に立って本を読み始めた。

もちろんその本とは、言うまでもなく「イチャイチャパラダイス」。

この前サクラに覗きこまれて焦ったが、どうにか回避できた。


(あの子は頭がいいからなー・・・)


いかがわしい本とは言えないし、思春期の女の子は難しい。


苦笑いをしつつ髪を乱暴に掻くと、前から人の気配を感じた。


「・・・来たな」


本を閉じて一つ溜め息をつくと、向こうからやって来た少女に声をかける。


「ねえ、キミ―――」










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