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うちはに転生しました。

第2章 子供時代と一つの事件。






とりあえず、歩いて他愛もない話をしていると。







「・・・うわっ」






人にぶつかった。

細かく言うと男の人。









「ハルちゃん!大丈夫?すみません」

「・・・・」





お姉さんがその男の人に謝るけど、男の人は何も言わず、私を見ている。

いや、正確には――――私の背中を。










「・・・お前、うちはか・・・・!」

「「えっ・・・・?」」








男と目があった。


酷く血走った目で私を見るその男が発した言葉に、私とお姉さんの声が被った。









「お前のせいで・・・お前らうちはのせいで・・・!」

「――――ハルちゃん!」

「ッ!」




気が付くと、私はその男に腕を引っ張られ、光る何かを首に突き付けられていた。

お姉さんは目を見開いて、こちらを見ている。










「おい、そこの女・・・!火影と、うちはの長を呼べ」

「その子を返して・・・!」

「うっせえ!」

「ああ・・・!」





お姉さんは真っ青で涙でぐしゃぐしゃになった顔をして、どこかへ走って行った。














「くっそ・・・・!」



男はどうやら相当うちはを恨んでいるらしい。

ちらりと横目で男を見ると、男は緑色のジャケットを着ている。





(・・・中忍・・・上忍・・・・どっちだろう)


















何故、私がこんなにも落ち着いているかというと。


――――前、生きていたとき。


私は裕福な家庭に生まれたので、金目的に子供の私を攫ったり、クビにされた恨みで私を殺そうとしてきた人間が何人もいたからだ。

初めは混乱して、どうしようもない恐怖や絶望に陥ったこともあった。







(・・・だけど、もう慣れた)








ここ数年はこちらの世界に生まれていたのでそんなことはなかったのでさっきも少し動揺した。






(・・・びっくりした)




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