第14章 バレンタインの出会いと決心。
二日後。
私はサスケに合うために木ノ葉の里に来ていた。
いつものようについてきてくれるスイレンには『また行くの?』と言われたが、行きたいんだよ、私は。
出るのが遅くなってしまって、結局着いたのは三時過ぎだった。
確かに回数的には多いかもしれないけど・・・と内心呟きつつも、アカデミーの前で待ち伏せをしていると、探していた人物が出てきた。
「サスケ!」
「・・・は?」
同期であろう女の子の視線を独り占めしながら、こちらに気付き歩いてくるサスケ。
・・・その後ろの女の子たちの私を見る目がすごかった。
「お前、何してんだ?」
「サスケに会いに来たんだよ」
笑ってそう言うと、サスケは「そうか」と一言呟いただけだった。
「・・・どうしたの?何か、元気ない?」
「は?」
「だって、もっと何か言うのかと思ったんだけど・・・」
不思議に思ってそう告げると、サスケは「あー・・・」とどこか気だるげな様子で言った。
「最近、寝不足なんだよ・・・」
何だと。
「・・・よし、帰ろう」
「・・・は?」
「サスケ、寝るよ!これは由々しき事態よ」
「おまっ、声でけェんだよ」
暇そうなスイレンに「ごめん、よろしく」と言うと、サスケを乗せる。
スイレンは私の行動が予想外だったらしく『!?』となっていたが、私が両手を合わせるジェスチャーをすると『仕方ないなあ』と言ってくれた。
ありがとう、とお礼を言いスイレンの頭を撫で、サスケの家に向かうために歩き出す。
「・・・お前は?」
横に並んだスイレンの背中の上で、サスケが聞いてくる。
「今日は私歩くよ。あ、そういえば初めてじゃない?スイレンの背中乗るの」
今度は私がそう聞くと、サスケは微妙な顔で頷いた。
「サスケ―」
「ん?」
「寝れてないのっていつから?」
サスケの目の下にはクマがあった。
クマなんて一日寝不足なだけでも出来るだろうけど、少し濃い気がしたので聞いてみた。
「・・・ここ最近?」
「・・・分かった」
「・・・何が」
「・・・今日、サスケの家泊まるわ」
うん、そうしよう。と言うと、それまでボーッと前を向いていたサスケがバッとこっちを向いた。
ついでにスイレンも。
「・・・本気か?」
「うん、マジマジ」