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うちはに転生しました。

第12章 準備と突入と、想い。





(あーあ、どうする気なのかな、この人たち)


どれだけ頑張っても、小南には勝てないのに何をするつもりなんだろう。


「小南ちゃん・・・」


私が小さく名前を呼ぶと、小南は握っている手に力を込めた。

それを見ていた男たちは、一切相手にしていない小南が気に食わなくなったのか、私をじろりと見た。


「あン?なるほど、このガキが邪魔なんだな?お前はどっか行ってろ。ほらよ」

「っ―――」

「ハル!」


ドン、と身体を押された私はあっという間に繋がれていた手を離してしまい、尻餅をついた。


「つっー・・・地味にいてぇ・・・」


寒いから余計に尻がじんじんする。

見上げると、小南はすごい目をしていた。


「おっと、逃げんなよ?」

「・・・・」


それを見越したように、私の背後から男が何かを突き出した。


「小南ちゃ、」

「おいおい、動くなって。これが見えねえのか?」


目線を下におろすと、見えたのはクナイ。



(・・・マジ?)


・・・もしかして、私、運が悪いのかな。


小南はそれを一瞥しただけで、男たちを見る目は変わらなかった。


「じゃあ、こっち来ようか」


見えた先は路地の間で、とても暗い。

歩きながら喋り出した男はとてもキモかった。


「いい子だねぇ、キミ。大丈夫、可愛がってあげるよ」


(・・・さ、寒気が・・・)


「あ、抵抗はしないほうがいいよ。そこのガキ、どうなるか分かるよね?」


私は人質ってか。


(でも、まあ、そんなことが言えるのも今のうちだと思うけど・・・)


小南は終始無言で、見ているこっちが怖い。


(・・・早く、皆戻ってこないかな・・・)

















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