第11章 ネネの正体。
「・・・はっ?」
やっぱり、実験してたのか。
推測が当たって、思わず声をあげる。
「知らないならいいわ。・・・カブト行くわよ」
「大蛇丸さま、この娘は片付けなくても・・・?」
「いいわよ。そんなことしているうちに、あの子がどんどん遠くに行ってしまうわ」
そう言うと大蛇丸は私たちの横を通り過ぎようとした。
だけど。
「・・・――あなたたちはここで止まりです」
「・・・は?」
私が両手を広げる。
行かせるわけ、ないだろ。
「何?邪魔をするなら、」
「行かせない。私は、あなたを殺しはしないけど、行かせない」
「・・・何よ、この小娘。カブト、相手をしてやんなさい。私は先に行くわ」
「はい」
カブトは私の目の前に立つ。
(知るか、この野郎。)
「行かせない、スイレン!」
そうして大蛇丸の前にはスイレンが立った。
私が起爆クナイを投げると、その間にスイレンが人の姿になる。
ああ、サソリから貰っといて良かった。
「・・・スイレン、やっぱり、殺してもいいよ」
『いいの?』
「うん、多分。大蛇丸には転生体がいるはずだから」
「・・・ちょっと、何で知っているのかしら」
刹那、後ろから大蛇丸の手が出てきて避ける。
それと同時に手の方向にクナイを投げ、身体を反転させる。
すると、目の前にカブトがおり、蹴りを繰り出す。
「くっ・・・!」
私が歯をくいしばっていると、大蛇丸の声が聞こえた。
「あらあら、そのままじゃキツいわね。こっちは―――うぐっ」
『余所見してんじゃないよ。僕に対して無礼だとは思わないの?』
スイレンはどうも気に食わないようで、珍しくイライラしている。