• テキストサイズ

うちはに転生しました。

第10章 逃げ込んだ先に。









そうして、鬼鮫が取っておいてくれた少し遅い朝ご飯を食べ終わると。




「ハル、心配したのよ。私も、気が気じゃ無かったわ」

「ごめんなさい」

「いいの。でも、あなた今まで何処にいたの?」

「えっと・・・」





それを聞かれると困る。

私がアタフタしていると、小南は目を閉じて笑った。






「困らせてごめんなさいね。言いたくなかったら別にいいの。あなたがどこに行っていようと、ここに帰ってきてくれたのだから、それだけで私は嬉しいわ」

「・・・・・・」








そう言って小南がニコリと微笑む。

そんな小南に、私は何も言うことが出来なかった。





(ここは、イタチ兄さんの・・・)







『ハル・・・?大丈夫?』

「あ、うん。ごめん」

『ハル、きっと疲れてるんだよ。キミのお兄さんの胸借りて寝なよ』

「・・・ハル?眠いのか?」

「えっ・・・?そんな、ことは・・・」




話しているうちにどんどん不思議と目蓋が下がっていく。





(スイレンのヤロー・・・何かしたな。もう、食べたばっかで寝たら太るのに・・・)








「・・・ハル?」








最後に聞こえたのは、イタチの心配そうに私を呼ぶ声だった。










/ 755ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp