第10章 逃げ込んだ先に。
サスケが家に入ると、開口一番に、
「お前、ふざけんなよ」
と言われた。
「あー・・・やっぱりあの後、怒られた?」
「当たり前だ。俺がどんだけ面倒だったか分かるか」
「で、でも、お弁当は助かったでしょ?」
「・・・まあ」
『助かったんだったらいいじゃん。ねえ、結果オーライって言葉、知らないの?』
「す、スイレン、そんなこと言わないの」
「・・・・まあ、いい。おあいこってことにしといてやる」
結局、弁当に関してはやや強引だがサスケも私もお互い様ということになった。
だけど、
「・・・弁当の中身、ぐちゃぐちゃだった」
「へっ?」
「中身。どんだけ振り回したんだ」
走り回ったことが災いして、弁当の中身は悲惨なことになっていたそう。
そして、サスケが作ったご飯を食べ終わりくつろいでいるときに声をかけられた。
「なあ」
「ん?」
「聞いてもいいか?」
サスケはいつもと同じ表情を崩さずに言った。