第9章 クロとサスケと。
数分後。
無事、サスケの家に着いた私たち。
お風呂を借りて、いざ就寝というときにある問題が起こった。
「・・・・いやいや、どこで寝るよ?」
「お前床でいいだろ」
「ヒド!!」
そう、どこで寝るかという問題だった。
サスケは一人暮らしなので、もちろんベッドは一つしかない。
かといって、他に寝る場所もない。
『ねえ、みんなで寝たらいいじゃん。・・・それとも何?サスケはクロに対して変な目で見てるわけ?』
「・・・こらこら、スイレン。変なこと言うものじゃ、」
「はあ!?お前、何言ってんだ!」
何故か地味に過剰に反応するサスケ。
『・・・反応し過ぎ。ならいいじゃん。・・・僕がクロを床でなんて寝させるわけないでしょ』
「んな過保護な・・・」
「・・・まあ、別にいい」
『よし、決まりね』
そうして私たちはサスケのベッドで一緒に寝ることになった。
「・・・・ねえ、もう寝た?」
「・・・・・・・・・」
布団に潜り込み、何分か経った後、私は寝付けなくてサスケに声をかけた。
が、もう寝ているようで返事がない。
代わりにスイレンの声が聞こえた。
『・・・どうしたの?寝れない?』
「あ・・・ごめん、起こしたちゃった?」
ごめんね、と再度謝りスイレンの頭を撫でる。
今はネコの姿で枕元で丸くなっている。
『ううん、別に。もともと僕は寝ても寝なくても一緒だから。・・・あのさ』
「ん?」
『・・・今日は、ありがとう』
突拍子のないお礼にびっくりする。