第9章 クロとサスケと。
『ただいまー!!』
「おかえり、ネネ。ありがとね」
『いやいや、このくらい楽勝よ!――あ、でも失礼な奴らだったかもなあ』
「え・・・あ、ごめんね?」
ネネが戻ってくると、相変わらずの騒がしさにサスケが小さく身動ぎし、目を開けた。
「あ、おはよう。よく眠れた?」
「・・・おう」
目をゴシゴシと擦るサスケがチラリと、声の持ち主を見る。
『あら?ウチお邪魔みたいやな。じゃあ、またな!』
「あ、ネネ・・・!」
『バイバーイ!』
ネネもサスケが起きたことに気付くと、どこかへ行ってしまった。
「俺、どのくらい・・・」
『んー、2時間くらい?』
気づけば辺りはもう薄暗くなっていた。
「ね、サスケ。今日は泊まらせてもらうからね」
「っは・・・?」
『いいじゃん、別に。ハ・・・クロはお前のことを思って言ってるんだから』
「スイレン。そういう言い方しないの」
すっとんきょうな声をあげるサスケにスイレンが少なからず棘のある言葉を返す。
『む・・・』
「まあ、そういうことだからさ。お腹すいた。どっか行こ」