第8章 兄の心配と妹の意図。
―――食後。
「今朝はすまなかった。そこで、この場を借りて、紹介させてもらう。―――ほら、挨拶だよ」
皆テーブルを囲み、椅子に座っているのだが、その視線はイタチの膝の上にあった。
「・・・初め、まして。ハル・・・です」
「よし、いい子だな」
そう言ってイタチは頭を撫でた。
「知っての通り、うちは一族はもう滅びた。そこで、お願いがある」
「何だ?」
「―――・・・ハルの存在は、内密にしてほしい。もし、木ノ葉に存在が知られてしまったら・・・」
(俺が、うちはを殺した意味がなくなってしまう)
その言葉は、声に出さずに、ぐっと心を押し止めた。
そんなイタチの心を悟ったように、ハルが心配そうに見上げてくる。
それを笑って誤魔化して、また頭を撫でた。
「・・・いいんじゃない?私は賛成よ。ハルはもう私の妹のような存在だもの」
「俺は別にどっちでも」
「オイラも」
「俺もだ」
小南、飛段、デイダラ、角都が答える。
鬼鮫には聞くまでも無いだろう。
ペインは頷いていた。
しかし。
「・・・何で俺がそんな面倒なことしなきゃいけねぇんだよ」
顔をしかめ、不愉快なのを隠そうともしない。
「サソリ」