第7章 帰ってきました。
夜。
煌めく夜の街。
とある店のなかに、白い長髪の女と茶髪のボブの女が二人。
「いやぁ、助かったわ。今日は丁度人手が足りなかったから」
『いやいや、ありがとうございます。無理言って』
「いいのいいの。二人とも可愛いし、貴女は馴れているようだから、そっちの茶髪の子のフォローもお願いね」
『はい!』
「じゃあ早速だけど、団体様が入ったみたいだから宜しくね。荷が重いかもしれないけど・・・」
『大丈夫です!』
何でこうなったんだ。
今の私の状態は華美な着物を身に付けており、胸元ははだけている。
結局強引にスイレンに術をかけなおされ、連れて行かれ。
呆気に取られている間に手を引かれ、あれよあれよと身ぐるみ剥がされ、着替えさせられ。
「スイレン」
『・・・あはっ』
「・・・・・・」
『ゴメンナサイ』
だんまりを決め込む私に、今頃オロオロしだす。
「・・・ちゃんと教えてね。私働くの初めてだから」
『っ怒ってないの?』
「今更だし。っていうかこの服スースーする」
『そんなことしたらダメだよ。接客みたいなのだから、頑張ろ?』
「・・・・」
『じゃ、開けるよ?』
いつの間にか襖の前に来ていた。
スイレンがニコッと笑い、襖をあけた。