第7章 帰ってきました。
門の外に出た。
「・・ねえ、ここからどうやったら帰れるのかな」
『・・・・分からないね』
帰ろうと思ったものの、帰り道が分からない。
「・・・それに、お金ないんでしょ?宿も取れないね」
『・・・んー・・・まだお昼だし、夜までに働くところ見つけて・・・何とかなるでしょ』
「んー・・・まあ、スイレンに任せるよ」
『あ、そう?まあ、とりあえず、キミ、僕の背中に乗ってよ』
スイレンはそう言うと、オオカミの姿になり私を背に乗せた。
「あ、ありがと」
『・・・ははっ。じゃあ、行こっか』
『やっぱりガッポリ稼ぐなら花街だよね』
「は?」
暫く歩いていると、街があり賑わっていた。
その中を歩いていると唐突にスイレンが言った。
『まあ、僕は花街でしか働いたことないし。僕に任せてもらえれば、』
「ちょっ、ちょっと待ってよ」
『ん?』
「花街って・・・何するつもり?」
『何ってそりゃあ』
サラリと言った。
『派手な着物着るね!お酒の相手をするんだよ』
「やだ。未成年」
『何で!?キミ、着物結構似合うと思うんだけど。まあ、胸元ははだけるけどさ』
「何言ってんの。私したくな――」
『言わせなーい。大丈夫、僕に任せなって』