第7章 帰ってきました。
『おっ、出た?』
「・・・・・・」
『・・・何?』
「・・・お前、」
『?』
「・・・・・・・ネコ?」
風呂から出たサスケの目に飛び込んできたのは、真っ白なネコだった。
『・・・あー・・・』
「・・・俺は、ネコを家にあげたつもりはねぇ」
『あはっ、許して。僕のこと、分かる?』
「・・・・・・喋るネコ」
『うん、スイレンね。まあ、こっちにも色々事情があるんだよねぇ』
「・・・・・・」
『じゃっ、僕は寝るね!』
そう言ってスイレンはハルのいるベッドに潜り込み、苦しそうに息をしているハルの頭ら辺に身体を横たえた。
「・・・・何で今言う必要があったんだ」
『え?だって、朝起きて追い出されたら堪ったもんじゃないからね』
「・・・・・」
『んじゃ、おやすみ』
そう言うとスイレンは目を閉じ、十秒後には寝息をたてていた。
「はあ・・・」
サスケはその様子に何度目か分からないため息をつき、明かりを消した。