第7章 帰ってきました。
『・・・おお、熱烈だねえ』
「うるせえ。つーか出てたなら声かけろよ」
『あははっ、ごめんね?お風呂借りちゃって』
「・・・ほぼ無理やりじゃねえか」
あのあと、熱が出たとすぐに気が付いたスイレン。
だが、人間と接触するのはハルが初めてなものでどう対処していいかも分からずテンパっているところにサスケが通りかかり、『どうにかしてくれ』と頼み込んだという訳だ。
スイレンは目の前の男の子と目が合うとヘラ、と笑って見せた。
「ったく。アンタもいい歳こいて年下に頼んでんじゃねえよ」
『あははー』
「・・・で?」
『・・・でって・・・え?』
は?と言いたげな男の子。
「・・・俺は素性も分からねえ奴をいつまでもここに居させるつもりはねえ」
『・・・ああ、そういうこと・・・』
つまり、名乗れと。
「・・・俺はうちはサスケ。お前とこのガキは?」
『・・・・・・・・・』
「・・・おい、せっかく俺から言ってやったんだから」
『へえー・・・キミが、サスケくんかあ』
「・・・俺のこと知ってんのか?」
『・・・まさか。知らないよーん。あ、僕の名前はスイレン』
うちはサスケ。
ハルから何度か話を聞いたことがある。
(・・・なるほどね。だったらさっきの行動もうなずけるかも・・・)
この男の子―――サスケに抱きついたハル。
あの子なら、一発で気付くはずだ。
「・・・で?お前の名前は分かった。コイツは?」
『ああ、その子は――――・・・』
(確か、自分は死んだことになってるって言ってた)
『・・・あー・・・本人に聞いたら?』
「何でだよ」