第7章 帰ってきました。
目を閉じながら、この二年間のことを振り返る。
イタチには「少し行ってくる」と手紙を渡しただけなのに、いつの間にか二年も経ってしまった。
(・・・会いたいなあ)
「はあー・・・」
大きく息を吐く。
この二年間は、ただひたすら強くなるために色んなことをした。
ただでさえ小さなこの身体で精一杯の努力をした。
その血を吐くような努力のおかげか、私は写輪眼を使いこなせるようになり、体術も、忍術も、二年前より格段に上達したと思う。
忍術はやはり、うちは一族の血を継いでいるからか火遁が一番に使えるようになり、それは私の得意分野となった。
さらに、写輪眼も本家の正統血統に産まれたからか、スイレンが言うには「“質”がいい」らしい。
・・・そこらへんはちょっと微妙だが、とにかく強くなれた。
イタチには到底及ばぬだろうが、それでも何もしないよりはマシだと思う。
(勝手に出て行ったこと・・・怒ってるかな・・・)
いや、もしかしたら私のことなんて忘れて・・・それか、もうどうでもよかったりするのかな。
考えれば考えるほど、悪い方に考えがいってしまう。
(・・・緊張してるんだね)
そう言い聞かせて、私は今度こそ眠りについた。