第8章 それぞれのかたち
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気づくと時間が過ぎていたのか
保健室の窓から射し込むオレンジ色のひかり。
「・・・静くん、もう夕方だね?
帰ろうか?」
「そうだね・・・
僕、一人でわがままいって
ごめん・・・。
彩さん・・・・一緒にかえ・・・ろう?ニコ」
静はそっと微笑むようにつぶやき
彩の顔をのぞいた
覗かれた美しい瞳に吸いやられるように
うなずいた彩。
「・・・////うん
寮までだけど・・・いい
?」
ニヤリ・・・
「寮にすんでるんだね。僕も寮なんだよ彩さん。」
そっか・・・ちょっと静くんってつかみづらい・・・
彩は
静のもつオーラに驚いたが
頷いた。
これから起きることの予感さえ感じず
二人は寮まで一緒にかえった