第5章 Indian's prince
劉「まあまあ王子様。案ずるより生むが易しだよだよ。まずは食べてみたら?」
ソ「あ…ああ」
劉「いただきます。香りがさっきと全然違うね。スパイスのいい香りだ」
そして皆様はそれぞれカリーを一口、口に運んだ
劉「これは…美咆!!挽きたてのスパイスの風味が食欲をそそるし、よく煮込まれた鶏肉が口の中でとろけるように柔らかい」
『ソーマ様はいかがですか?』
ソ「だめだ。香りいいが、味が全然別ものだ」
セ「そうですか…では似た香りで別の味になる調合を試してみましょう」
ソ「俺がアグニのカリーの作り方のひとつも知っていれば良かったんだが、本当に何も知らないな俺は…何かしたいのに何もできない。結局、俺はまたお前らに頼るしかない。俺はなんて───」
セ「そうご自分を責めないで下さい。ソーマ様だからこそお出来になる事もございます(微笑」
ソーマ様を連れて私とセバスチャンは厨房へと訪れた
そこにはズラリと並べられたカリーが入った鍋達…
セ「香りを似せたもので味が違うものを作ってみました。ご賞味頂いて一番味が近いものをお選び下さい」
ソ「全部お前らが作ったのか?!二人で?!」
セ「ええ」
というより全部セバスチャンが作ったんですけどね
スパイスの味を全て把握しているのはセバスチャンですから私は具材を切るぐらいしかしてません
が、この鍋達を洗うのは骨が折れる作業ですね…きっと…