第5章 Indian's prince
鹿だった…否、鹿の剥製を被ったセバスチャンだった
ウ「なななんだコイツはああああ!!」
セバスチャンはウエスト様へと向き直り深々と礼をした
セ「私、こちらの王子をお迎えに上がった鹿でございます」
劉「鹿の剥製を被ってくなんてナイスアイディアだよね。執事君」
シ「どこがだ」
『(苦笑』
ウ「王子はともかくコイツは敵のスパイかもしれん!アグニ!「いえ、私はあくまで鹿で」殺せ!!」
ア「殺…そんなことがっ「うるさいっ」」
ウ「あの約束がパアになっていいのか?!この俺の命令だぞ殺れ!!」
ア「我が神は…我が主は唯一人と、この右手は神のためだけに振るうと決めていました」
アグニさんは眼から真っ赤な血色の涙を流しながら崩れ落ち、右手に巻かれた包帯を外した
ア「その神を裏切る罪…「アグニ…まさかッ…」お許しくださいッおおおおおお…!!」
そしてアグニさんは暴れ始め、建物や家具を破壊し始めた
セバスチャンはソーマ様を肩に担ぎアグニさんの攻撃を避けていた
劉「なんかヤバそうだね。先に脱出しよう伯爵」
シ「うわっ」
劉様は坊っちゃんを抱き上げ走り出し、私も後を追った
シ「っ…おい!この騒ぎじゃ一目につく!お前もそいつを連れて脱出しろ!」
セ「御意」
そして私達は無事ウエスト様の屋敷から脱出し、タウンハウスに戻った