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オンナナレさせてみせますから

第6章 馴染むって決めたんです


結局あの後何をしていいのかよくわからないままおやすみなさいと言って出てきてしまった。
部屋に戻ると布団は敷いてあった。恐らく正気を取り戻した椿が慌てて敷いたものだろう。

「…なにすればいいんだ?」

取りあえず明日は早起きをして幸村がどこにいるか探ってみようと思った。近くにいるには生活リズムを掴まなければならない。
だが大方の生活リズムを知っている人物に尋ねるのが得策だと思い、夜分に申し訳ないと思いながら少し大きな声で椿を呼んでみた。

「こんな遅くに寝t」

「お呼びでしょうか?!」

この世の中にはGの如く現れる女がいるのかとは感心した。

「ごめんね椿ちゃん」

「いえっ様がお呼びとあらばこの椿は何処まででも駆けていきます!」

まるでどこかの暑苦しい軍の忠犬みたいだとか思いながらありがとう、と頭を下げる。
椿はそんなことをせずに!と慌てて頭を上げさせてくれた。

「何かございましたか?」

「あー…そうだ。真田さんの行動パターン教えてくれる?」

「…ぱ、ぱた…?」

はっとは気が付いた。今まで意識していなかったがそういえばまだこの世界では異国語が通じないのだ。未来から来ているのは知っているからいいものの、それも知らない人の前で話してしまったら怪しまれるだろう。

「えっと、なんていうんだ、一日どういう行動してるのかなって」

「…興味がおありなんですか?」

暗い目でを見つめた。

「き、聞いちゃダメ、だったかな」

「…あ、いえ、そういえば御仕えするんでしたよね」

そう言って椿は丁寧に教えてくれた。とりあえず明日は凄く早く起きて濡らした手拭いをもって道場へ転がり込めばいいということがよく分かった。


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