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オンナナレさせてみせますから

第4章 適応能力は低いほうです



佐助は溜息をついて部屋を後にした。

「えっ、ちょ…は?」

スッと消えてしまった後には黒い煙のようなものが残っており、それも時間が立てば跡形もなく消えていた。
何が何だか理解していないのはだけだはなかったというのを理解し、何処か安心したような気がした。



しばらくぼうっと外に広がる景色を眺めていた。
こうのんびりしていると本当にここが戦をしているようには思えなかった。
夢主がよくこうしてくらしているのも理解できる。過去と未来。次元が違うといっても流れる時間の速度は同じように感じるし、空気だってこっちのほうが綺麗だとは思ったがそんなに肌になじむ風は違和感を感じさせなかった。

「…どうすればいいんだろ」

ここにいさせてもらえるのか。それとも追い出されてしまうのか。そんな不安しか思い浮かばなかった。



「失礼いたします、小山田です」

「あっ、どうぞ」

ふすまが開くとそこには優しい笑顔で話しかけてくれる小山田がいた。椿はおらず、どうやら一人での訪問のようだった。

「…大体の話はお聞きしました。」

「猿飛さんから?」

「はい」

小山田はただ頭を深く下げて謝罪をした。

「申し訳ありませんでした」

そういうだけだった。
がどう止めようともその頭は上がることはなかった。

「殿がそんなにも重い考えをお持ちだった時、私は助けを求めました」

「…やめてください。私が勝手に助けて」

「申し訳ありませんでした、そして有難うございます」

自然との目から涙が流れたのに気が付いたのは自身と小山田、そして屋根裏にいた佐助しか知らない。

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