第9章 ヤキモチ2
「おい、泣いたら
俺が止めた意味がねぇだろ。」
「だって……」
そこまで上り詰めてきた
涙を止めることなど無理に等しかった。
ボロボロと涙が溢れる。
「おい、エルヴィン。
泣いたぞ。」
面倒くさそうに
リヴァイがエルヴィンに報告する。
「カコ、ホントに悪かった。」
エルヴィンは小さく微笑みながら
リヴァイとカコの横に来て、
リヴァイの胸に顔を埋めるカコの頭を撫でた。
「お前…あんまり悪いと思ってねぇだろ。」
「いや、ちゃんと思っているさ。
カコ、許してくれるか?」
エルヴィンは少し身体を倒し、
カコの目線に近付く。
恐る恐るカコは
首を回し、
赤くなった目をエルヴィンに合わせた。