第8章 ヤキモチ
「モブリッ、ト……?」
働いていない頭で
ゆっくり確認された。
「うん、そうだよ。
おはよう。」
優しく頭を撫でながら答える。
「………。」
少しの沈黙のあと、
カコは勢いよく身体を起こし、
僅かではあるが、
モブリットから距離を取った。
モブリットはじっとカコの顔を見つめるも、
枕を抱きかかえたカコと目は合わない。
そんな姿にモブリットは
わざとらしく溜め息をついた。
「何に怒ってるの?」
「………。」
カコは何も答えない。
「言ってくれないとわからない。」
「………。」
「……俺も部屋戻るね。」