第2章 シンデレラのお話
『昔、あるところにとても美しいシンデレラという女が居ました。
シンデレラは義理母や義理姉たちにいじめられながらも必死に生きていました。
ある日、舞踏会への招待状が届きます。
しかしシンデレラだけ連れて行ってもらえませんでした。
外に行くと魔法使いがいて……。
魔法使いはシンデレラにガラスの靴のドレス、カボチャの馬車までくれました。
舞踏会に行くとシンデレラは王子様と踊りました。
しかし12時なると魔法がとけてしまうのです。
もうすぐで終わりを告げる鐘が鳴ります。
シンデレラは階段にガラスの靴を置いて逃げました。
翌日、王子様がガラスの靴を持ってシンデレラの所へ来て靴を履かせます。
ピッタリと靴があったシンデレラは見事に王子様と結婚しました。
……めでたし、めでたし。』
僕は次のページを捲ると白紙だった。そっと紙に触れると吸い込まれるような感覚に陥った。
気がつくと僕は見知らぬ土地に居た。そこはシンデレラの住んでいたむらにとてもソックリだった。
狭い村の少し大きめの道に人だかりができている。
僕はそこを見ると先ほどまで絵に描かれていたシンデレラと王子様が幸せそうに馬車に乗っていた。
シンデレラの服はみすぼらしくなく水色のシンプルだがとても綺麗なドレスだった。
ここは……。『シンデレラ』の中……?
そう考えるのが無難だろう。それにここから先はかかれていなかった。
僕は遠ざかって行く馬車を必死に追う。
これについて行けば最後まで観れる気がした。