第20章 嘘吐き常習犯
『…ッ!!!』
大「ん? どうかしたか?」
右手を見て固まっている俺に大地が不思議そうに声を掛けてきた
『へぇ? !?』
俺はバレない様にサッと手を隠す
『え…っと……久々の試合だから……なんか良いな…って?』
大「なんで疑問形なんだよww ま、無茶はするなよ!」
『お、おう!』
大地が元の位置に戻るのを見て、俺は服で血を拭う
『嘘ばっか吐いてごめんな……』
呟いた独り言は周りの声援によって掻き消された_
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試合は進み
烏野10ー9伊達工
”ピーッ 伊達工タイムアウト”
ベンチに戻った俺はタオルを頭に掛けながら 一人ベンチに座り込み
他のメンバーは各自、汗を拭ったり水分補給等をする
大「流れは少しずつこっちに来てる、このまま行くぞ!!」
烏「「おおーッス!!」」
”ピーッ タイムアウト終了”
清「湊斗? 早く戻らないと…」
みんなコートに戻っていく中、未だ座ったままの俺に潔子が声をかけてきた
『……あ、うん』
タオルを外し立ち上がるが…
『ッ…ゴホ、ゴホッゴホッ………ッ!!』
激しく咳き込み 視界がグラリと歪んだ
(あ……これは………マズい…………な…)
”バタッ”
そのまま俺は膝から崩れ落るようにして倒れ
意識を手放した_
end