第7章 十人十色

黄瀬｢るりっちも来てたんっスね。こっちおいでよ。｣

そういって黄瀬くんは手招きしてくれた。

るり｢うん。｣

私は黄瀬くんと黒子くんの所へ向かった。

黒子｢…。僕は先に戻りますね。｣

そういって黒子くんは戻っていった。

るり｢え！？黒子くん！？｣

黄瀬｢…。黒子っちなりの気づかいっスかね。｣

るり｢え？どういう意味？｣

黄瀬｢ははは、なんでもないっス。｣

なんだか黄瀬くんはいつもと違う感じがした。

るり｢あ、試合…がんばってね。｣

黄瀬｢ありがとうっス。｣

るり｢うん。｣

黄瀬｢誠凛のマネージャーになったんっスか？｣

るり｢うん…なんかごめん。黄瀬くんの断ったのに…。｣

黄瀬｢いやいや！るりっちがまたマネージャーやってるって事が嬉しいっスよ！よかったっス！｣

るり｢ありがとう。｣

黄瀬｢うん。｣

黄瀬くんはため息をついた。

黄瀬｢正直、今勝てるかどうかわからないっス。｣

るり｢…。｣

黄瀬｢でも、今はそれがすごい気持ちイイんっス。｣

そう言って黄瀬くんは静かに笑った。

るり｢そっか。｣

私は黄瀬くんになんて声をかければいいかわからないまま、別れた。

そして私は席に戻った。

るり｢すいません、戻りました。｣

火神｢おせぇよ！てめぇ！はぐれやがって！｣

るり｢ごめん、あれ？黒子くんは？｣

黒子｢すいません、今戻りました。｣

私より先に戻った黒子くんが
今、戻ってきた。

そして、同じように火神くんに怒られていた。

そうこうしているうちに
第３Qが始まった。