• テキストサイズ

COLORS☆黒子のバスケ

第36章 人事を尽くして天命を待つ。


私は思わず小さく悲鳴をあげ、
その主を見た。

黒子「…あ。すいません。」
黒子くんだった。

私の反応に少々困惑しているようだった。

るり「あ、ご、ごめん。何?」
私はすぐに笑顔を作った。

黒子「今から少しだけ時間があります。緑間くんの所行かなくて大丈夫ですか?」

黒子くんはそう言って静かに笑った。

るり「え?」

黒子「試合中ずっと神谷さんは緑間くんを見ていました。気になるんでしょ?」

るり「…そうかもしれない。行って来るね。」

私は立ち上がり、
すぐに会場の外へ飛び出した。

秀徳の控え室の方へと
向かう途中、

ふと自動販売機を見つけて、
足を止めた。

るり「…これ…。」
私はそこで飲み物を買った。

そして、緑間くんの姿を探した。

ふと、秀徳の控え室に向かう途中で
見慣れた後姿を見つけた。

私はその名を呼んだ。

るり「緑間くん!」

緑間くんはビクっと身体を一瞬強張らせたが、
すぐに振り返った。

緑間「…神谷」

振り返った緑間くんの目元は赤く、
ズズっと鼻をすすった。

るり「試合。お疲れ様。」

そう言って私は手に持っていたおしるこを緑間くんに差し出した。

緑間「…。」
緑間くんは無言でその缶を受け取った。

るり「じゃーん!見て!緑間くん、これ覚えてる?」
私は手に持っていたもう一個の缶を見せた。

緑間「…いちご味のしるこ…。」
緑間くんはふっと笑い、私の手からその缶を取った。
そして、手に持っていたおしるこを私に返した。

るり「…?」

緑間「今日はこっちをいただくのだよ。ありがとう。」
そう言って緑間くんはいちご味のおしるこをすすり始めた。






/ 516ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp