第22章 【第二十一話】雪明かりの答え
静かな声だった。
けれど、その言葉だけで十分だったらしい。
アレンがゆっくり目を伏せる。
まるで、覚悟していた答えを受け止めるみたいに。
長い沈黙。
やがて、アレンは小さく笑った。
「……勝てないな」
掠れた声。
「ティファ、今……すごく真っ直ぐな顔してる」
私は何も言えなかった。
アレンは少しだけ視線を逸らす。
その横顔は、やっぱり痛そうだった。
やがて、彼はゆっくり息を吐く。
「……ラビなら、多分、書庫にいます」
「アレン……」
「今だけは、少しだけ格好つけさせてください」
困ったように笑う。
「行ってあげてください。ティファが選んだ人のところへ」
胸がいっぱいになる。
私はゆっくり頷いた。
「……ありがとう、アレン」
そう言うと、アレンは少しだけ困ったみたいに笑う。
「泣かされたら、ちゃんと言ってくださいね」
真顔だった。
「ラビでも容赦しませんから」
私は小さく吹き出す。
「うん」
その返事を最後に、私は静かな回廊を歩き出した。
向かう先は、もう決まっていた。