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【Dグレ】Twin Ray -灰の世界に響く歌-

第22章 【第二十一話】雪明かりの答え


Side:ティファ

その頃。

私はリナリーと共に食堂を出て、長い回廊を歩いていた。

窓の外では雪が静かに降り続いている。

「……ティファ」

不意に、リナリーが小さく口を開いた。

「うん?」

「ちゃんと悩んでるんだね」

私は足を止める。

リナリーは優しく笑った。

「ティファって、誰かを選ぶ時、自分の気持ちだけで決められない人だから」

胸が小さく痛む。

図星だった。

アレンを傷付けたくない。

ラビを失いたくない。

どちらも本当で、だから苦しかった。

「……でもね」

リナリーは、責めるでもなく静かに続けた。

「誰も傷付けないようにって迷い続けることが、かえって誰かを傷付けることもあると思う」

私は何も言えなかった。

窓の外へ視線を向ける。

白い雪。

静かな世界。

その中で、ふと思い出す。

――『オレの光だ』

耳元へ落ちた、ラビの低い声。

マフラー越しの匂い。

額へ落とされた口付け。

指先へ絡んだ熱。

怖い。

一度選んでしまえば、きっともう以前みたいには戻れない。

傷付けば苦しくて。

失うかもしれないと思うだけで、何もかも投げ出したくなる。

クロウリーが、エリアーデを想って泣いたように。

私もいつか、ラビを求めるあまり壊れてしまうのかもしれない。

それでも。

彼の熱を失う未来の方が、今はずっと怖かった。
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