• テキストサイズ

【Dグレ】Twin Ray -灰の世界に響く歌-

第21章 【第二十話】残り香は、まだ熱い


ラビだけが、悪戯っぽく笑っている。

「静かに」

囁く声が近い。

「バレるぜ?」

「だったら離して……!」

「嫌」

即答だった。

しかも、指を解くどころか、さらに深く絡めてくる。

熱が、指先からじわじわ伝わってくる。

――次は、答え聞くから。

診療所で落とされた声が、不意に蘇った。

ラビは、本気だ。

曖昧なまま、逃がしてくれる気なんてない。

その時、クロウリーへ声を掛けているアレンの横顔が目に入った。

――僕はティファを、一人の女性として大切に思っています。

胸の奥が、鈍く痛む。

それでも。

私は、ラビの指を振りほどくことが出来なかった。
/ 537ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp