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【Dグレ】Twin Ray -灰の世界に響く歌-

第21章 【第二十話】残り香は、まだ熱い


数分後。

「な、なんでだぁぁぁ!?」

「またロイヤルストレートフラッシュ!?」

男達の絶叫が車両へ響いた。

アレンは涼しい顔でカードを置く。

「僕の勝ちですね」

クロウリーのトランクだけではない。

財布も、時計も、上着も、男達の持ち物が次々とアレンの前へ積まれていく。

「お、おお……アレン、凄いのである……!」

クロウリーが感動したように目を輝かせる。

けれど、ラビは引き攣った顔でアレンの手元を見ていた。

「……なぁ、アレン」

そっと身を寄せ、声を潜める。

「どういうことさ。お前、異様に強くない?」

アレンはカードを揃えたまま、にこりと微笑んだ。

「だって、イカサマしてますもん」

「…………は?」

ラビの顔が固まる。

アレンは笑顔のまま、人差し指を唇へ当てた。

「しーっ。ティファを賭けの対象にした人達に、遠慮する必要ありませんから」

どくん、と胸が跳ねた。

ラビは呆然とアレンを見たあと、低く呟く。

「……お前、天然かと思ったら普通に黒いさ……」

「何か言いました?」

「何でもねぇよ……」

私は思わず小さく苦笑した。

その時だった。

「……へぇ」

ぽつり、と。

瓶底眼鏡の男が笑った。

パンツ一丁のくせに、妙に余裕がある。

「兄ちゃん、面白ぇなぁ」

アレンは、何事もなかったように微笑む。

「ありがとうございます」

男の視線が、ゆっくり私へ向いた。

まるで、新しい玩具でも見つけたみたいに。

「次会う時は、アンタとも遊びてぇなぁ」
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