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【Dグレ】Twin Ray -灰の世界に響く歌-

第21章 【第二十話】残り香は、まだ熱い


男達は顔を見合わせ、下卑た笑みを浮かべた。

「じゃあ兄ちゃんもやる?」

「負けたら、そこの綺麗なお嬢さん、俺らと遊ぼう」

空気が止まった。

「はぁ!?」

ラビが即座に声を荒げる。

「ふざけんな! ティファを何だと思って――」

けれど。

隣の私は、思わず吹き出しそうになっていた。

アレンは静かに椅子へ腰掛ける。

その口元には、薄い微笑み。

……ああ、終わった。

私は心の中で、男達へそっと合掌した。

ラビだけがまだ焦っている。

「おいアレン! お前まさか本気でやる気か!?」

「はい」

アレンは平然とカードを手に取った。

「ティファが賭けられてるのに、負けるわけないじゃないですか」

一瞬。

空気が止まる。

「…………は?」

ラビが固まった。

私も思わず目を瞬く。

けれど、アレン本人は自分が何を言ったのか分かっていないらしい。

何事もなかったように、カードを配り始めている。

どくん、と心臓が跳ねた。

顔が熱い。

ラビは呆然とアレンを見たあと、ゆっくり私を振り返る。

「……なぁ、ティファ」

引きつった声。

「今の、普通に口説いてね?」

「し、知らないわよ……!」

私まで動揺してしまう。

すると、アレンが不思議そうに顔を上げた。

「? 何の話ですか」

本気で分かっていない顔だった。

ラビが頭を抱える。

「やべぇ……天然でこれとか最悪さ……」
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