第17章 【第十六話】吸血鬼退治と三人の距離~クロウリー編①
エリアーデはくすりと笑う。
そして。
「愛してますわ、アレイスター様」
その言葉が落ちた瞬間。
ぶしゅっ。
クロウリーの鼻から勢いよく鼻血が吹き出した。
「ぬぉぉぉぉ!?」
そのまま後ろへ倒れる。
どさっ。
完全に撃沈。
エリアーデは微笑みながら膝をつき、そっとクロウリーの頬へ触れた。
「ずっと二人で、この城で暮らしましょう?」
優しい声。
「外界の者達のことなんて、もうどうでもいいじゃありませんか……」
クロウリーの赤い瞳が揺れる。
エリアーデは静かに顔を寄せた。
そして、そっと口付ける。
薄暗い古城の中。
カラスの鳴き声だけが、遠く響いていた。