第16章 【第十五話】順番待ちの恋
やがて。
「ラビと何かありました?」
心臓が跳ねた。
ティファは反射的に顔を上げる。
アレンは慌てる様子もなく、小さく首を傾げた。
「最近、少し変なので」
穏やかな声。
責める響きはない。
ただ、本当に気付いただけみたいだった。
ティファは小さく言葉に詰まる。
何があったのか。
自分でも、まだちゃんと整理できていない。
するとアレンは、小さく笑った。
「無理に話さなくて大丈夫です。ティファ、困るとすぐ一人で抱え込むので」
その言葉に、胸が少しだけ緩む。
アレンは昔からこうだった。
無理に踏み込まない。
ただ、静かに隣へ座っていてくれる。
ティファは小さく息を吐いた。