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【Dグレ】Twin Ray -灰の世界に響く歌-

第10章 【第九話】空白の再会


胸の奥へ、冷たい痛みが沈んだ。

私は浅く息を吸い、静かに扉を開いた。

消毒液の匂いが、微かに鼻を刺す。

白い寝台の上には、包帯を巻かれたアレンが眠っていた。

枕へ散る、白銀の髪。

苦しげに寄せられた眉。

細く落ちた頬。

記憶の中の少年よりも、背丈は伸びていた。

身体つきも、以前よりずっと逞しくなっている。

それでも。

その横顔を見た瞬間、間違えるはずもなかった。

胸の奥が、痛いほど締め付けられる。

ようやく。

ようやく、会えた。

けれど、どうして。

こんな姿で。

そう思った時には、もう足が彼の傍へ向かっていた。

私は寝台の横に置かれた椅子へ、そっと腰を下ろす。

眠っている顔を見つめたまま、膝の上で指を握り締めた。

呼び掛けていいのか、迷った。

眠らせておいた方がいいのかもしれない。

身体を休めなければいけないことくらい、分かっている。

それでも。

「……アレン」

名を呼ぶ声が、思ったよりも小さく震えた。

その瞬間。

アレンの長い睫毛が、微かに揺れた。

浅い呼吸が途切れる。

やがて、瞼がゆっくりと持ち上がった。

焦点の合わない瞳が、天井を見つめる。

そして。

惑うように、こちらへ動いた。

「……ティファ……?」

掠れた声。

目が合った途端、アレンの表情が大きく揺らいだ。
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