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【ヒロアカ】MY SWEET HEROES

第3章 1年A組




爆豪はムスッとしたまま続ける。

「先輩、強ぇくせに変なとこ抜けてんだよ」

「例えば?」

「資料抱えすぎて前見えてねェとか」

「あ〜ありそう」

「あと人のこと優先しすぎ」

その時の爆豪の目は、驚くほど優しかった。

「だから放っとけねェ」

静かになった教室で、轟もぽつりと言う。

「俺も」

「ユカリ先輩、いつも周りばっか見てるから」

「もっと自分優先してほしい」

その声音があまりにも真剣で。

クラス全員が察した。

――この二人、本当にユカリ先輩にベタ惚れだ。

すると教室のドアがガラッと開く。

「爆豪くーん、轟くん」

聞き慣れた柔らかい声。

全員が振り返る。

そこにいたのは、もちろんユカリだった。

「差し入れ持ってきたよ」

途端。

さっきまでバチバチだった二人の空気が変わる。

「先輩」

「ユカリ先輩」

速い。

立ち上がる速度が異常だった。

「この前のお礼したくて。二人ともインターン頑張ってたから」

にこっと笑うユカリ。

その瞬間。

1年A組、全員理解する。

(((そりゃ惚れるわ)))

しかも。

「爆豪くん、最近ちゃんと寝れてる?」

「……寝てる」

「嘘、目の下クマある」

「っ」

「轟くんも無理しすぎちゃだめだよ?」

「……はい」

二人とも、一瞬で大人しくなる。

クラス中がドン引きするほど甘かった。

そしてユカリが教室を出ていったあと。

静寂。

数秒後。

「「はぁぁぁ〜〜〜〜……」」

クラス全員のため息が揃った。

「あれは勝てねぇ」

「無理だろ……」

「ていうか爆豪と轟の顔ヤバかった」

その時、爆豪がぼそっと呟く。

「……かわいすぎんだろ」

轟も静かに頷いた。

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