第46章 Team Up Mission ②
「筋肉が足りねぇぞ、筋肉が」
「食べてますよ。これでもちゃんと鍛えてるんですから」
ユカリが困ったように笑う。
「へぇ?」
ミルコは面白そうに眉を上げた。
「じゃあ、ちょっと確認してやるよ」
「え?」
次の瞬間。
すっと背後に回り込んだミルコの両手が、迷いなくユカリの胸をガシッと掴んだ。
「っ!?」
唐突すぎる感触に、ユカリの思考が停止する。
一瞬遅れて、顔面が爆発したように真っ赤になった。
「ちょっ……ミ、ミルコさん!?」
「お、やっぱワンサイズ上がってんなー。触感でわかるぞ」
悪びれる様子もなく、もみもみとリズムよく動くミルコの手。
「いやっ、あの、どこ触って……!」
「どこって胸だろ。あ、あれか?男でも出来たのかユカリ」
「ぶっ——!?」
あまりにもストレートな言葉が、駅前に響き渡る。
ユカリは湯気を吹き出しそうなほど真っ赤になり、出久は耳まで赤くして両手で顔を覆った。
けれど、指の隙間から目の前の大惨事が丸見えになっている。
(み、見てはいけないものの気がする……!!)
ただでさえ人目のある駅前。
そのうえ目の前では、恋人である爆豪の彼女が堂々とセクハラを受けている。
「あ、あのミルコさん!とりあえず離して……っ!!」
ユカリが必死に抵抗する。
だが、その手が離れるより先に――
「……テメェ」
低い声が、背後から落ちた。
ミルコが振り返る。
そこには、手掌でバチバチと火花を散らし、明らかに機嫌を損ねた爆豪が立っていた。