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【ヒロアカ】MY SWEET HEROES

第11章 合宿



***

合宿施設前。

片付けを終えたバスの前は、少しだけ静かだった。

「じゃあ解散だな」

相澤の言葉に、どこか名残惜しい空気が流れる。

夏休み合宿は終わる。 

ここから先、3年生は本格的なインターンや個別訓練で全員バラバラの動きになる。

つまり。 

次にまともに会えるのは、夏休み明け。

その現実が、じわじわ効いてきた。

「…………」

爆豪は黙ったまま。

かける言葉が浮かばないのだ。 

隣の轟は、少しだけ間を置いて口を開く。

「……ユカリ先輩。夏休み、会えないんですね」

その言葉には、隠しきれない寂しさが混ざっていた。

ユカリは轟を見て、少し困ったように笑う。

「うん、3年はインターンとかあるしね」

轟は目線を落とす。

爆豪は舌打ちしそうで、しない。

その空気を察したのか、ユカリは軽く手を振った。

「あ、でもね、連絡はできるよ?」

「え?」

二人が同時に顔を上げる。

ユカリはスマホを出して笑う。

「連絡禁止とかじゃないし」

「普通に送っていいからね」

その一言で。

爆豪の眉が少し動く。

轟の目も、ほんの少しだけ明るくなる。

「……そりゃそうだろ」

爆豪はそっぽを向きながら言う。

でも、少しだけ声が軽い。

轟は静かに言った。

「送ります。だから、返してくれると嬉しいです」

ユカリは思わず笑ってしまう。

「うん、ちゃんと返す」

その返事に、二人はやっと安心した顔をした。

「じゃあ、またね」

バスが動き出す。

夏の終わりの少し手前。

離れる距離はあるのに。

つながりだけは、もう切れそうになかった。

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