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【ヒロアカ】MY SWEET HEROES

第2章 二人の後輩




雄英高校の廊下を歩くだけで、視線を感じる。

理由は簡単だった。

三年ヒーロー科の有名人――

ユカリの隣には、最近いつも二人の後輩がいるから。

爆豪勝己と、轟焦凍。

しかも二人とも、隠す気がまるでない。

「先輩、弁当」

昼休み。

席についたユカリの机に、ドン、と弁当箱が置かれた。

「え?」

顔を上げれば、爆豪が腕を組んで立っている。

「余った」

「いや絶対余ってないでしょ」

「うるせェ、食え」

蓋を開けると、綺麗に詰められたおかず。

しかもユカリの好きなものばかり。

「……え、これ私の好み覚えてくれてたの?」

その瞬間。

爆豪が露骨に目を逸らした。

「そんくらい覚えてるに決まってんだろ」

「っ……」

さらっと言われて、ユカリの顔が熱くなる。

すると反対側から静かな声。

「ユカリ先輩」

轟が、自分の水筒を差し出していた。

「喉乾いてませんか」

「ありがとう、轟くん」

「あと、これ」

今度はデザート。

「……二人とも何なの?」

困って笑うユカリを見て、爆豪が不機嫌そうに舌打ちした。

「んな顔、他の奴に見せんな」

「またそれ言う……」

轟は平然と続ける。

「俺は見たいです」

教室がざわつく。

周囲は完全に恋愛ドラマを見る目だった。

***

帰り道。

その日の放課後。

ユカリが一人で帰ろうとすると、校門前で二人に待ち伏せされていた。

「えっ」

「帰るんだろ」

「途中まで送ります」

「……なんで二人ともいるの?」

「「先輩が好きだから」」

ぴたりと声が重なった。

ユカリの心臓が跳ねる。

「ちょ、ちょっと声大きい!」

「別に隠す必要ねェだろ」

両側を歩かれ、ユカリは完全に挟まれる形になる。

しかも距離が近い。

近すぎる。

爆豪は歩きながら、ユカリの荷物を当然みたいに持っていた。

轟は車道側を歩いている。

優しさが自然すぎて、余計にドキドキする。

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