第23章 演劇祭
舞台上ではカーテンコールが続く。
マキューシオ役の出久が紹介される。
大きな拍手。
ティボルト役の環。
ファットガムが立ち上がる。
「環ーーー!!!!!」
今度は観客も笑った。
環は死にそうな顔をしていた。
そして。
「ジュリエット役――ユカリ!」
会場が大きく沸く。
歓声。
拍手。
ユカリは少し照れながらお辞儀する。
さらに。
「ロミオ役――轟焦凍!」
今日一番の歓声。
女子生徒の悲鳴に近い歓声まで飛ぶ。
轟は少し困った顔で会釈した。
その時。
「お似合いだったーー!!」
どこからか叫び声。
講堂がさらに沸く。
ユカリが真っ赤になる。
轟は固まる。
ミッドナイトだけが爆笑していた。
「最高じゃない」
そして最後。
全キャストが横一列に並ぶ。
手を繋ぐ。
観客席を見る。
何百人もの観客。
笑顔。
涙。
拍手。
それを見たユカリは胸が熱くなった。
みんなで作った舞台。
たくさん練習した。
悩んだ。
失敗もした。
それでも今日。
ちゃんと届いた。
そう思えた。
そして最後の礼。
全員で深く頭を下げる。
その瞬間。
講堂中が総立ちになった。
スタンディングオベーション。
拍手が鳴り響く。
誰も止めない。
誰も止まらない。
雄英高校演劇祭。
『ロミオとジュリエット』。
それは間違いなく、
歴代でも語り継がれる伝説の舞台となったのだった。