第21章 転入生
***
一方その頃。
1年B組。
「聞いた!? A組に転入生!」
「しかも帰国子女!」
「ユカリ先輩を迎えに来たらしいよ!」
教室、大盛り上がり。
中心にいるのはもちろん――
物間寧人。
「フフフフフ!!」
テンションが高い。
「さすがA組だねぇ!!問題児製造学科か何かかい!?」
拳藤が呆れる。
「物間、嬉しそうだね……」
「当然だろう!?」
物間は立ち上がった。
「爆豪! 轟! そこへ新たな恋敵!!もう昼ドラなんだよ!!」
B組爆笑。
すると。
教室の後ろで静かに聞いていた誰かがぽつり。
「……連れて帰る、か」
「ん?」
拳藤が見る。
どこか考えるように窓の外を見ていた。
「ユカリ先輩、困ってそう」
その言葉にB組が一瞬静かになる。
確かに。
ユカリは押しに弱い。
しかも凛はかなり強引だ。
物間が腕を組む。
「だがまあ、ユカリ先輩、流されるタイプには見えないけどね」
「芯がある」
B組も頷く。
体育祭。
保健室。
色んな話を聞いている。
ユカリは優しい。
でも。
簡単には靡かない。
すると女子たちがまた騒ぎ出した。
「でも八神くん顔良すぎない!?」
「しかも海外帰り!」
「爆豪派か轟派で悩んでたのに……!」
「天喰先輩派もいるし!」
物間が笑う。
「派閥が増えたねぇ!!」
「ユカリ先輩争奪戦、第四勢力爆誕だ!」
B組は終始楽しそうだった。