第20章 保健室当番
***
数分後。
1年A組。
ガラッ!!
勢いよく扉が開く。
「やあやあA組諸君!!」
物間寧人登場。
「うわ出た」
「物間だ」
「なんだよ急に」
A組がざわつく。
物間は満面の笑みで両手を広げる。
「いやぁ〜今日は気分が良くてねぇ!!」
「は?」
爆豪が露骨に嫌そうな顔をする。
轟焦凍も怪訝そう。
物間は二人を見てさらに笑みを深めた。
「いやぁ〜A組には分からないだろうなぁ!今日のこの素晴らしい気分は!」
「何言ってんだテメェ」
「ふふふ、教えないよ?」
余裕そうな物間。
「君たちは知らなくていいんじゃないかなぁ?」
「?」
A組がざわつく。
物間はわざとらしくため息をついた。
「いやぁ〜朝からとても有意義な時間を過ごしてしまってねぇ!」
「は?」
「しかもかなり特別な体験だったよ!」
「何言ってんだコイツ」
峰田が真顔で言う。
だが、物間の口はもう止まらない。
「近かったなぁ〜!」
「優しかったなぁ〜!」
「とても丁寧だった!」
爆豪の眉間に青筋。
轟もじっと物間を見る。
切島が嫌な予感を覚え始める。
(待て)
(こいつ絶対知った)
物間はニヤニヤ。
でも核心は絶対言わない。
「ま、A組諸君には縁のない話かな!」
「っざけんなクソモブ」
爆豪が立ち上がる。
「おっと怖い怖い!でも残念だったねぇ!今日は僕の勝ちかな!」
「いや何の勝負だよ!?」
上鳴がツッコむ。
だが、物間は最後まで何も言わなかった。
ただ。
意味深な笑みだけ残して去っていく。
教室には謎のモヤモヤだけが残った。