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【ヒロアカ】MY SWEET HEROES

第20章 保健室当番



静かな保健室。

薬品の匂いと、窓から差し込む柔らかな光。

ベッド脇でカルテを整理していたリカバリーガールは、ふと思い出したように声を上げた。

「そうだよユカリ」

整理を手伝うユカリが振り返る。

「はい?」

「明日なんだけどねぇ、急な仕事が入っちまって。一日、保健室当番頼まれてくれないかい?」

ユカリは目を丸くした。

「え、私ですか?」

「そうさ」

リカバリーガールは当然のように頷く。

ユカリには、本人もあまり大げさに捉えていない特殊な力があった。

個性とは別の、ごく微弱な治癒能力。

リカバリーガールほど強力ではない。

だが、擦り傷や軽い捻挫程度なら十分治療できる。

しかも。

何より。

「あんた、癒やしの象徴みたいなもんだろ」

リカバリーガールが笑う。

「怪我した生徒も元気になるさ」

「そ、そんなことないですよ」

ユカリは困ったように笑った。

その時。

「やめとけ」

保健室の奥。

A組の治療履歴の資料を確認していた相澤が静かに口を開く。

「……授業は何とでもなるが」

低い声。

ユカリとリカバリーガールがそちらを見る。

相澤は資料から目を離さないまま言った。

「保健室が機能しなくなる」

「え?」

ユカリがきょとんとする。

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