• テキストサイズ

【ヒロアカ】MY SWEET HEROES

第5章 彼氏候補



昼休みの三年教室。

窓から差し込む光と、にぎやかな声。

その中で、ユカリは机に頬杖をつきながら、ぼんやりとノートを眺めていた。

「ユカリってさ〜」

突然、机に身を乗り出してきたのは、波動ねじれ。

きらきらした目。

嫌な予感しかしない。

「彼氏つくらないの?」

「ぶっ」

飲んでいたお茶を危うく吹きそうになる。

「急だね!?」

向かいでは、明るく笑う通形ミリオがうんうんと頷いていた。

「いや、だってユカリモテるじゃん!絶対声かけられてるでしょ?」

「それはまぁ……たまに?」

「……たまにじゃない」

小さくツッコミを入れたのは、少し離れた席に座る天喰環。

「この前も廊下で囲まれてた……」

「え〜!?見たかった!」

「見なくていいよ……」

ユカリが苦笑すると、ねじれがぐいっと顔を近づける。

「でも好きな人いないの?」

「えっ」

ぴたり。

動きが止まった。

好きな人。

彼氏。

恋愛。

そう言われた瞬間――

なぜか頭に浮かんだのは。

爆発みたいに笑う顔。

真っ赤な耳。

ぶっきらぼうなのに、荷物を当然みたいに持ってくれる後輩。

――『今日、かわいすぎ』

爆豪勝己 の顔。

そして。

静かな視線。

ストレートすぎる言葉。

隣にいるのが自然みたいな距離感。

――『もっと俺と話して』

轟焦凍 の顔。

「…………」

沈黙。

数秒。

「ユカリ?」

ミリオの声でハッとする。

「顔赤いけど!?」

「えっ!?」

慌てて頬を押さえる。

熱い。

めちゃくちゃ熱い。

「いやっ、違っ、なんでもない!」

「なんでもなくないよねぇ?」

ねじれの目が完全に面白がっている。

「誰!?今誰思い浮かべたの!?教えて!!」

「む、無理!!」

「えっ、いるんだ!?」

ミリオが笑いながら乗り出す。

環は小さく目を逸らしつつ、ぽつり。

「……珍しいな。ユカリがそんな顔するの」

「そんな顔って何!?」

「恋してる顔……みたいな」

「環まで!?」

/ 252ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp