第6章 十一年後の君に捧ぐ、最初の敬礼
「大馬鹿野郎が……!! 本当に、来やがった……!」
「うん……約束、したもんね。リヴァイ、会いたかった……っ」
腕の中のが、ボロボロと涙を流して俺の胸にしがみついてくる。
11年前、まだ俺のいない兵団で、一人で事故に遭い、10年も暗闇を彷徨い、そして1年かけて俺の元へ這い上がってきた。その執念と愛の重さに、胸の奥が焼けるように熱くなる。
は一度、俺の身体を優しく押し返すと、涙を拭って背筋をピンと伸ばした。
彼女は迷いなく、右拳を左胸へと当てた。
「……リヴァイ兵長」
11年前、未来へ落ちてきた時に初めて知った俺の肩書きを、彼女は愛おしそうに口にする。
「11年前の約束通り、あなたの元へ帰還いたしました。これからの私の心臓は、あなたのためだけに捧げます」
それは、俺たちの新しい始まりを告げる、彼女からの「最初の敬礼」だった。