第3章 3
キッチンでは、最後の仕上げが終わるところだった。
サンジは皿を手際よく並べながら、煙草をくわえ直す。
「ほら、できたぞ」
その声が聞こえた瞬間、甲板の空気が一気に動く。
「おー!メシだー!」
ルフィが真っ先に飛んでくる。
「待てって言ってんだろ!」
サンジの怒鳴り声がすぐ追いかける。
チョッパーもことみの手を引く。
「ごはんだぞ!」
「あ、はい!」
包帯を机にそっと置いて、ことみも立ち上がる。
そのとき、食堂の入口がきぃっと開いた。
ゾロがあくびをしながら入ってくる。
「……あー、腹減った」
サンジは一瞬だけ視線を向けるが、何も言わずに皿へ戻る。
そこへさらに、軽い足音が続く。
ナミとロビンが並んで入ってきた。
「いい匂い」
ロビンが静かに微笑む。
「ほんと、サンジ君のごはんは時間ぴったりね」
ナミが席を見回しながら言う。
「ほら、早く食べるわよ」
サンジは軽く鼻を鳴らす。
「当然だろ」
いつもの食堂が、一気ににぎやかさを増していく。
その中でことみは、皿を見つめながら小さく息を吐いた。
「サンジくんのご飯いつもおいしくて…幸せ」