第14章 お茶会
「こんな世界にその年で居るんだ。何か訳があるのだろう。然し、どうだろう。此方側の拠点を持つことで視野が広くなることもあるのではないかな?」
「……。」
表の世界より裏の世界に居たほうが得やすい情報も確かに存在するのだ。
アリスは少し考える。そして、云った。
「私、探しものをしているの」
「ほう?」
森がピクリと反応する。
「もう少し表の世界で探してみて、手に入れられなかったら確かに考えてみてもいいかな…」
「そう」
「でも矢っ張り組織に属するのは向いてないと思う」
「アリスちゃんは太宰君と中也君とは仲良くしていく心算なんだろう?」
「まぁ、多分?」
アリスは首を傾げつつも肯定する。
「それならこういうのは如何だい?ポートマフィアに自由に出入りできる代わりに不定期で実施するお茶会に参加する」
「森おじちゃんとお茶会?それだけでポートマフィアに出入りしていいの?なんの見返りもなく?」
アリスが疑問に思うのも無理はなかった。
ポートマフィアの権化たる首領が、そんな取り引きをしてくるとは思えなかったからだ。
「ポートマフィアへの加入を検討してくれるのだろう?」
「検討はするけど…私、戦闘とか向いてないし」
「仕事はアリスちゃんが選ぶといい、と云ったら?」
「好きな事だけしていいってこと?」
「そうだね。後は得意な情報収集に重きを置くとか。それは加入したら決めようか」
ニコニコと笑顔を崩さないで云う森に、アリスは疑問を隣にぶつけることにしたようだ。
「ポートマフィアってこんなに緩く加入できるの?」
アリスは中也に問う。
「否、それくらい手前の実力を買われているってことだろ」
「そんなに目立つようなことしてないはずなんだけどな」
「「……。」」
アリスの言葉に黙る太宰と中也。
「まあ、今日は顔合わせということでそういう話もあるってこと覚えておいて欲しいな」
「はーい」
森の言葉にアリスはコクリと頷く。
「じゃあ楽しいお茶会の続きを始めようか」
「うん!」
「…はぁ。」
まだ終わらないのか、とツッコミを入れたい太宰の顔を見てアリスはニンマリすると再びケーキを食べ始めるのだった。