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HQ短編集

第2章 黒尾先輩の彼女がただ強いだけの話(研磨視点)



幼馴染の好きなタイプなんて今まで詳しく聞いたことがないから知らないし、恋愛事情も全く興味がない。

ただ、ロングが好きなのは知ってた。そこからお得意の妄想を広げるとすれば、漠然と清楚で大人しい美人が好きなんだと。めちゃくちゃ単純だけど。


「あんた今なんつった?もっかい言ってみなよ」
「あ?男同士の会話盗み聞きしてんじゃねえよ」
「は?なら人がいる場所で喋んなよ、砂漠にでも行けバーカ!」
「偉そうに言ってんじゃねぇよ!!」


でも、クロが選んだのは理想から真裏に位置するような子だった。



部活の休憩中、風通しのいい体育館の入り口。がドリンクを作ってるその傍をたまたま通りかかった数人は、きっと普段からクロを良く思ってなかった連中で。

彼女の存在を確認してからわざと煽ったのは一目瞭然。他人のいざこざほど面倒なものはない、介入するHPがあるなら好きなことに使いたいと、常日頃避けていたおれでさえ不快に思う言葉がその場の空気を濁していく。


「は?なにが?ほんとだっさ、きっも、だからモテないんだよ」
「てめえ、女だからって調子乗ってんじゃねえぞ」


額の青筋を隠そうともしない両者のゴングを鳴らしたのはが輪をかけたせいだ。

1人が掴みかかり、1人がやらしい笑みを携え、もう1人が援護射撃とばかりに罵る。

一回りも二回りもタッパのある男が複数人vs女子1人。構図だけ見れば脱兎の如く割って入るのがこの場での正解なんだと思う。


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