【ヒロアカ】名前のない関係の終わらせ方【爆豪勝己】
第1章 1
透は爆豪の首に腕を回し、キスをねだる。
爆豪は考えるより先に唇を落とした。
深く激しいキス。舌が絡み合い、唾液が顎を伝う。
腰は止まらないまま、奥を突くリズムに合わせて唇も離れ、また重なる。息継ぎの暇もない。
キスの合間、くぐもった喘ぎ声。
「透——ッ、」
名前を呼ぶ声が掠れて震えた。
「一緒に…イこ…?♡」
その言葉で最後の理性が飛んだ。
腰を掴む手に力が入り、がつがつと奥を突く。
もう加減も何もない。本能のままに最奥で擦り上げ、限界まで膨れ上がった熱が脈打った。
「ッ——、く……ッ!」
「ぅ……ぁ♡」
最奥で果てた。びくびくと腰を震わせながら、押し込むように何度も注ぎ込む。
そのまま力尽きたように透の上に崩れ落ちた。
2人の荒い呼吸だけが部屋を満たしている。重なったままの身体から体温が溶け合うように伝わり、汗ばんだ肌が冷めない。
やがて爆豪がのろのろと身体を起こし——抜いた瞬間に白濁がとろりと溢れた。
それを見て一瞬だけ目を奪われ、すぐに顔を背ける。
「……。」
枕元のティッシュを数枚引き抜いて透の太腿に手を伸ばした。無言で拭く。乱暴に見えて、力加減はやはり優しい。
「ありがと…。」
ふん、と鼻を鳴らしただけ。礼を言われることではないとでも言いたげに。
後始末を終えると、ごろりと隣に転がった。天井を仰ぐ。まだ呼吸は整いきっていない。
しばらくの沈黙のあと、ごく自然に透を引き寄せて腕の中に収めた。自発的にやったくせに、「寒いから」という言い訳を口の中で転がしているのが聞こえるようだった。
透は素直に身を委ねる。この大きな体と温もりがお気に入りだ。目を閉じて、爆豪の胸板に顔を埋める。
胸板に当たる呼吸の温度を感じながら、無意識に透の頭を撫でている。白い髪が指の間をさらさらと流れた。
窓の外では秋の夜が深まり、虫の声すら遠くなった。透のアパートの一室だけが世界から切り離されたように穏やかで。
数分前まで獣のように求めていた男が、今は子供をあやすような手つきで髪を梳いている。この落差を知っているのは透だけだった。