第7章 【近藤】振り向けないから
「やだっ、こんなこと、お妙さんにしかしないでよ!!」
近「・・・・」
ジタバタと藻掻くが、流石ゴリラ、ビクともしない。
近「・・・言ってなかったか?」
「え?」
近「俺ァもうお妙さんを諦めた・・・というか、諦めざるを得なかった」
お妙には今までもフラれ続け、それでもストーカーしてきたではないか。そう話すと、流石に堪忍袋の緒が切れたようで、これ以上付き纏うなら他の警察組織に訴えて真選組を潰してもらうと言われたという。
流石にそれには怯んだようで、お妙から離れる生活をしたと。
近「かれこれ1年ほど前の話だな」
「そんなに前・・・」
まさか、そんなにお妙に嫌われていたとは。そしてお妙から離れていたとは。離れられたとは。
近「そうして真選組のことに集中するようになった。そうしたら、また違う景色が見えた」
グイッ
「!」
近「俺を支えてくれていた君にも気づいた」
近藤はの身体を反転させ、目を合わせた。とても穏やかな顔と、涙でぐしゃぐしゃの顔が向き合った。
近「しかし、あれだけお妙さんお妙さん、と言っていた俺だ。誰彼構わず求愛する獣のように思われたくなくてな」
「ストーカーゴリラが何を・・・・って、え?」
求愛、と言っただろうか。
近「こんなことになるなら、獣と言われても君に想いを打ち明けるべきだった」
「ゴリラって毎日言われてるけど」
近「・・・俺も、君が好きだ」
「!!」
近藤の顔は真剣なものだった。
こんなところで他人のために嘘を言う人ではない。
嬉しい。
でも、
「・・・もう、遅いよ」
真っ直ぐな近藤には、色んな男と身体を重ねた汚れた自分はつり合わない。
「私は、汚いから・・・っ!?」
近「・・・」
いきなり唇を塞がれる。深い、深い口づけだ。
「は、ぁ・・・やっ、近藤さっ・・んぅ」
手で近藤の胸を押そうにも動かない。拒否の言葉を発しようと口を開けると、ここぞとばかりに舌を滑り込ませてきた。
しばらく近藤に口内を犯され、満足したのか唇が離された。
近「汚くなんてないさ。寂しい思いをさせてすまない、」
近藤の熱の籠もった目に、今までの男では感じたことのない、身体の奥から熱くなる感覚がする。