第2章 【高杉】私を攫って
の周りには浪士たちが並んでいた。
「何の用ですか」
「お前の首を取る」
「できるものなら」
腰には有事のために刀は差してある。見廻組の中でもエリートとして育てられ剣の腕も自信がある。
は襲いかかる浪士たちを次々に倒していく。
その時
ビィィン
ドンッ
「っあ!?」
突然腕が動かなくなる。何かで固定されているかのようだ。そして銃声とともにの刀が弾き飛ばされる。
腕も動かず獲物もない。
前からも後ろからも襲いかかってくる浪士たち。
「これで、解放される・・・」
は覚悟を決め、目を閉じた。
「はっ・・・・」
はぱっと目を開けた。
なぜ自分は生きているのか、ここはどこなのか。
6畳ほどの和室。窓はない。
すると、スタスタと誰かが歩いてくる音が聞こえてくる。立ち上がり息を呑んでそちらを凝視していると、ゆっくり襖が開かれた。
「お目覚めか、地球に囚われたかぐや姫よ」
「あなたは・・・」
そこにいたのは、左目を包帯で隠し女物の着流しを着崩している男。会ったことはなかったが、この風貌と名前だけはよく知っていた。
仕事中何度も聞いた名前。
「高杉・・・晋助」
過激派攘夷志士、鬼兵隊総督、高杉晋助。
煙管を片手に口角を上げたまま近づいてくる。
「・・・来ないで」
高杉が近づくたびに後退る。
しかし、狭い空間。すぐに壁に背中がぶつかってしまった。
「ここはどこ」
高杉を睨みながら問う。高杉はククッと笑うと答えた。
高「ここは鬼兵隊の宇宙船の中だ」
「なっ・・・捕虜、ってこと?」
自分を捕らえ、見廻組を潰すつもりなのか。しかし、局長佐々木は自分程度で動く男ではない。
高「そうだな。お前は政府の重鎮の寵愛にあっていたとも聞く」
「っ・・・」
あの自分を好き勝手犯し続けたあの男の顔が頭に浮かび、震える。高杉はその様子を静かに見ていた。
高「お前は道具だ。世界をひっくり返すためのな」
「・・・私に、そんな価値無いよ。誰にも心の底からは求められない・・・求められるのはこの剣の力と・・・身体だけ」
高「はっ、幕臣を虜にする身体か」
高杉はそう呟くと去っていった。